うしろの正面だーあれ
「え… ん゙〜…」
「告って1週間だけ付き合うか、告らずに そのまま別れるか。」
「ん〜…難しいなぁ。」
「告らずに別れた方が、2人の…いや、残された方の為になるのかな…。」
「………………。」
何かを後悔しているかのような口ぶりに、咲子は心配そうに隆史を見た。
「可哀想なこと、したかな…。」
隆史が弱々しく呟くと、咲子は膝の上で手を組んで、真っ直ぐ前を向いて言った。
「伝えないで別れちゃったら、きっと その方が引きずると思うよ。」
再び体を起こす隆史。
隆史の視線に気付いたのか、咲子は振り返って微笑んだ。
「少なくとも、私は伝えたいな。もしも二度と会えなくても、1週間だけでも付き合えたら、一生その人のこと好きでいるんじゃないかな。例え離れてても、嫌な思い出にはならないと思う。」
その言葉を聞いた隆史は、安心したように笑って言った。
「…うん。
サンキュ…咲子…。」