うしろの正面だーあれ
「全部…あたしのせいだよね…。」
崩おれた憂の傍に しゃがみ込みながら、沙良は か細い声で呟いた。
その言葉を聞いた憂は 伏せていた顔を上げ、沙良を見た。
沙良は切なそうに少しだけ笑って、「ごめんね。」と言った。
今にも溢れ出しそうな涙を必死で堪えて、沙良は何度も「ごめん…」と呟いた。
そんな沙良を見た憂は、自分が情けなくなってしまった。
沙良はこんなにも頑張っているのに
こんなにも傷付いた心を隠して強がっているのに
こんなにも気丈を振る舞っているのに…
自分は強くなれない。
答えを、出せない。
目の前に居る少女は、決して強くなんかないけれど
弱いなら強がればいい
君が僕に教えてくれたこと…。