うしろの正面だーあれ
今日は13日の金曜日。
隆史が封筒を開けろと言った日である。
3時に読めと、隆史は言った。
3時に学校が終わる為、咲子は学校に封筒を持って来ていた。
「気になるなぁ…。」
咲子が溜め息混じりに呟くと、数名の女子生徒が沙良に近付くのが見えた。
沙良は何も喋らない。
不思議に思って見ていると、一人の女子生徒が沙良の机を蹴飛ばした。
沙良は勢いよく尻餅をついた。
机が床に倒れる音が教室に響き、あれだけ騒がしかった教室が一瞬にして静まり返った。