うしろの正面だーあれ
『…今日だね。』
「ぁん?…まぁな。」
『怖いの?』
小学生の少年の問いに、隆史はフッと笑った。
「怖ぇに決まってんだろ。」
『…それにしては、やけに自信満々だね。』
「ん〜?まぁな。
今度こそ咲子を助けてやる。」
『…まぁ頑張りなよ。』
少年は眼鏡をクイッと上げると、何処かへ消えてしまった。
「…俺も、死んだら亀井みたいに幽霊になんのかな〜…。」
歩道橋から流れゆく車を眺める。
時刻は3時50分。