松崎は中肉中背の、どこにでも居そうな男だった。



一重の切長の目が、少し冷たい印象を与える。



「遠藤さん、何飲む?」



「―――それじゃあ、ビールお願いします」



理穂が言い終わるより先に、



「松崎さん、あたしもビールおかわり!」



と、南がカラのジョッキを持ち上げた。



「理穂、遠慮せずに頼みなよ?今日は松崎さんのおごりだから」



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