「───物がないね」



殺風景な部屋を見回しながら、松崎はポツリと言った。


「余計な物は置かないようにしてるんです」



そう答えながら、理穂は思っていた。



昨日掃除しておいてよかった・・・



「そうなんだ」



松崎はまだ気になるのか、部屋をウロウロと歩き回っている。



南はというと、二人を無視してすでにビールを飲み始めていた。



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