緑のリボン
「絶対に嫌だ!!」
5月になったやっと部活が始まったある日の放課後、サッカー部の練習が終わると、部室から秀樹の大声が響いた。
「何でだよ!お前だけ知恵ちゃん独り占めか!?」
「そーだ!俺らにも知恵ちゃんと仲良く権利があるだろう!」
「それでも絶対に嫌なんだ!嫌つったら嫌なんだあああ!!」
何かでもめている様子。
会話を内容は聞いての通り、知恵の事についてだ。
秀樹は顔を赤らめながら、回りにいる数人の部員に言った。
「知恵は俺の女なんだから!手ぇ出すんじゃねえよ!!」
もっと顔を赤ためる。
回りの部員は呆然としていたが、ある1人の部員によって沈黙が壊された。
「あっはははははは!!知恵ちゃんと秀樹が!?幼馴染なだけだろっ」
腹を抱えながら爆笑している少年は、秀樹を思い切り馬鹿にしている様子だ。
それに苛立った秀樹は、少年の腹を目掛けて拳を入れる。
「ゴフッ!?秀樹~酷すぎるだろ・・・」
今度は痛みで腹を抱えている少年の名は、飯島智哉。
実は智哉も秀樹と知恵の、幼馴染。
中学の頃もずっと一緒にいた仲なのだ。
「痛っ!てか秀樹、お前も知恵ちゃんとこ好きなら好きって告白すりゃあ良いだろ」
「んなあ!?そんな大胆な行動、できるわけないだろ!!」
「だ、大胆って・・・」
恥ずかしがる秀樹の言葉に、智哉は呆れる。
そう、秀樹は知恵に恋心を抱いている。
それも随分と昔、小学2年生の頃から。
それから鈍感な知恵は、いくる秀樹がアピールしても秀樹の想いに気づいてくれない。
知恵は恋愛に興味がないのか、全く変な女子だ。
「え!?秀樹って知恵ちゃん好きなのか!?」
「いやぁ初耳だな・・・」
他にいた部員に知恵が好きな事がバレた秀樹は
「お前お前お前お前らあ!!知恵には、その、言うな・・・よ?」
「「はいはい」」
部員全員の承知の声が部室に響いた。
秀樹にも、安堵の表情がこぼれる。
「「でも知恵ちゃんの紹介よろしくな♪」」
「駄目」
そしてその後、部員は秀樹に説教されながら真夜中を帰った――――
5月になったやっと部活が始まったある日の放課後、サッカー部の練習が終わると、部室から秀樹の大声が響いた。
「何でだよ!お前だけ知恵ちゃん独り占めか!?」
「そーだ!俺らにも知恵ちゃんと仲良く権利があるだろう!」
「それでも絶対に嫌なんだ!嫌つったら嫌なんだあああ!!」
何かでもめている様子。
会話を内容は聞いての通り、知恵の事についてだ。
秀樹は顔を赤らめながら、回りにいる数人の部員に言った。
「知恵は俺の女なんだから!手ぇ出すんじゃねえよ!!」
もっと顔を赤ためる。
回りの部員は呆然としていたが、ある1人の部員によって沈黙が壊された。
「あっはははははは!!知恵ちゃんと秀樹が!?幼馴染なだけだろっ」
腹を抱えながら爆笑している少年は、秀樹を思い切り馬鹿にしている様子だ。
それに苛立った秀樹は、少年の腹を目掛けて拳を入れる。
「ゴフッ!?秀樹~酷すぎるだろ・・・」
今度は痛みで腹を抱えている少年の名は、飯島智哉。
実は智哉も秀樹と知恵の、幼馴染。
中学の頃もずっと一緒にいた仲なのだ。
「痛っ!てか秀樹、お前も知恵ちゃんとこ好きなら好きって告白すりゃあ良いだろ」
「んなあ!?そんな大胆な行動、できるわけないだろ!!」
「だ、大胆って・・・」
恥ずかしがる秀樹の言葉に、智哉は呆れる。
そう、秀樹は知恵に恋心を抱いている。
それも随分と昔、小学2年生の頃から。
それから鈍感な知恵は、いくる秀樹がアピールしても秀樹の想いに気づいてくれない。
知恵は恋愛に興味がないのか、全く変な女子だ。
「え!?秀樹って知恵ちゃん好きなのか!?」
「いやぁ初耳だな・・・」
他にいた部員に知恵が好きな事がバレた秀樹は
「お前お前お前お前らあ!!知恵には、その、言うな・・・よ?」
「「はいはい」」
部員全員の承知の声が部室に響いた。
秀樹にも、安堵の表情がこぼれる。
「「でも知恵ちゃんの紹介よろしくな♪」」
「駄目」
そしてその後、部員は秀樹に説教されながら真夜中を帰った――――