緑のリボン
そして翌日。

「おお!あれは知恵ちゃんじゃないか!!」

サッカー部員1年全員と、智哉1人の群れ。

今日は秀樹に内緒で知恵と話したりする事になった。

部員にわがままな変人がいたからだ。

そう、秀樹と同類なくらいに知恵にゾッコンの男。

「俺、今なら知恵ちゃん告白できる!!」

小林当真、サッカー部で1番の女好き。

顔は整った顔立ちで、サラサラとした黒い髪が眩しい、それに秀樹と同じくらいの長身。

「おいおい当真よ、いきなり告白はよせや。知恵、即答でふるぞ?」

智哉が心配そうな目で見る。

そんなものお構いなしに、当真は拳を握り締め

「んじゃ、知恵ちゃ~ん!」

とガッツボーズを決め手1人で去って行った。

1年部員全員はいつもの様子、と呆れずに普通に当真の姿を見えなくなるまで見ていた。
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