私は今日女になる

第2話 付き合うまでの間

私は、家に帰ると決まってため息をついた。

「あっ、また来てる。」

スマホを見ると、この時間になるとやってくる、大田からのメールを開くようになった。

【 今度、ご飯でも行かない? 】

文面はそれだけ。

毎日のように、それだけ。

【 ご飯食べてどうするの? 】

【 二人のこれからの事、話したい。 】

大田とご飯食べに行って、たぶん付き合うとかの話になったとしても、私は付き合えない。

Hを断られた相手に、どんな面して付き合おうと言えるのか。

【 行かない。 】

そうメールをすると、今日のメールは終わるのだ。


「はぁ。」

私、何がしたいんだろう。

恋愛したいの?

すればいいのに。でも、嫌だ。

付き合うなら、恋愛するなら、私とセックスしてくれる人がいい。
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