もう一度、きみの音を 〜嘘の世界でもいいから、ずっと一緒にいたかった〜
噂と仲直り
律が入院した日から、私の日常は変わった。
「詩葉、今日の放課後みんなで……」
「ごめん!今日も律のところ行ってくる!」
学校が終わるとランドセルを背負ったまま病院へ走るのが当たり前になっていた。
「えー詩葉ー……」
「最近全然遊ばねーよな?律っていま家にいるんだっけ?」
律が入院していることは、クラスのみんなは知らなかった。
だからこそ、少しずつみんなの間で私たちの関係は噂されるようになっていった。
「ねえ、詩葉って毎日律くんに会いにいってるよね?」
「え?うん……まぁ行ける日は。来ていいって言ってくれてるし」
当時から仲の良かった由紀に言われ、私は隠すこともなく頷く。
私の中では当たり前の毎日だった。
もちろん、治療の関係で律が疲れてしまっていて断られる日もある。
だからこそ、律の体調の良い日は一緒に過ごしていたかった。
「本当に仲良いよね。詩葉は、律くんのこと好きなんだ!」
楽しそうに由紀が言い、その声を聞きつけたクラスメイトが集まってくる。
「え!やっぱりそうなの!?」
「お似合いだと思ってたんだよね!」
話はどんどん大きくなっていき、私は驚いていた。
由紀が手を合わせて「ごめん」と伝えてくるから、私は苦笑いをこぼす。
「もしかして、もう付き合ってたりする?」
「まじで!?やっべー!それどっちから!?」
否定をしなければどんどん広がっていきそうな噂に私は慌てて口を開いた。
「ちがうよ!付き合ってない!全然普通の友達だよ!」
私の声に、みんなは不服そうに顔を見合わせた。
「詩葉、今日の放課後みんなで……」
「ごめん!今日も律のところ行ってくる!」
学校が終わるとランドセルを背負ったまま病院へ走るのが当たり前になっていた。
「えー詩葉ー……」
「最近全然遊ばねーよな?律っていま家にいるんだっけ?」
律が入院していることは、クラスのみんなは知らなかった。
だからこそ、少しずつみんなの間で私たちの関係は噂されるようになっていった。
「ねえ、詩葉って毎日律くんに会いにいってるよね?」
「え?うん……まぁ行ける日は。来ていいって言ってくれてるし」
当時から仲の良かった由紀に言われ、私は隠すこともなく頷く。
私の中では当たり前の毎日だった。
もちろん、治療の関係で律が疲れてしまっていて断られる日もある。
だからこそ、律の体調の良い日は一緒に過ごしていたかった。
「本当に仲良いよね。詩葉は、律くんのこと好きなんだ!」
楽しそうに由紀が言い、その声を聞きつけたクラスメイトが集まってくる。
「え!やっぱりそうなの!?」
「お似合いだと思ってたんだよね!」
話はどんどん大きくなっていき、私は驚いていた。
由紀が手を合わせて「ごめん」と伝えてくるから、私は苦笑いをこぼす。
「もしかして、もう付き合ってたりする?」
「まじで!?やっべー!それどっちから!?」
否定をしなければどんどん広がっていきそうな噂に私は慌てて口を開いた。
「ちがうよ!付き合ってない!全然普通の友達だよ!」
私の声に、みんなは不服そうに顔を見合わせた。