げーのーじん!
……………………………
制服のままだけどいっか。
私はお財布を持って家を出る。
戸締まり戸締まりっ
ちゃんとしないとね!
心のなかで呟きながら
鍵をかける。
ガチャン
隣の部屋の扉が開いた。
あ。
「古川さん!こんにちは。」
「あぁ、どうも田口さん。」
えっどうして私の名前。
あぁ、501の隣にちょこんと書いといたんだった。
「名前覚えていただいて光栄です。」
はははっと笑ってみせる。
すると古川さんも少しはにかんだ。
「待ってよフル!携帯忘れてんじゃんほら。」
そういって古川さんの後ろから出てきた男。
やっぱりさっきの人だ。
帽子を浅く被っていたため、
バッチリと目があった。
この顔、どっかで
みたような………。
「教えられないとか言っておきながらばれちゃったようだね。
田口さん、こいつは…」
「待って!!!!!!!」
私がいきなり大きな声をだすもんだから、2人とも驚いたようだ。