巡恋-出逢ってくれてありがとう-
「大丈夫だって♪私が受験する所、偏差値まっったく関係無いからっ♪」





第1志望にしていた

美大の試験は…

デッサンと面接のみ





偏差値や出席率は

関係の無い学校だった





『でも…どっちにしても担任に推薦状書いて貰わないと駄目でしょ?遅刻ばっかしてたら書いてくれるもんも書いて貰えなくなるよ!』

「…確かに。。。」





学年内でもトップに入る程のバカ

風紀面も最悪

先生達にもマークされてた

勿論…

担任からも良く思われていなかった





『私は大阪やし関係無いけど~…麗子が大学合格してくんないと、私も安心して大阪行けないじゃん★』





里沙は親の事情で

高校を卒業したら

大阪にある母親の実家に

引っ越す事になっていた





「里沙ー…1人暮らししてコッチ居なよ~!!大阪とか遠過ぎるって~!!」

『私は…そうしたいけど…お母さん…心配やから。。』

「………。」





里沙は頭も良くて

凄く美人

長身で

スタイル抜群で

性格も最高に良くて…

周りの面倒見まで良い…





私から見たら

劣っている所なんて

何一つ無かった





150㎝にも満たないチビ

ワガママで

超が付くほど

喜怒哀楽で…





泣き虫





それが…私





いつも慰めてくれる

悪い所は

真剣に怒ってくれる

姉がいない私にとって

里沙は…

お姉ちゃんみたいな存在だった



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