巡恋-出逢ってくれてありがとう-
きっと…

あの頃の里沙は

私よりもっと

夢とか希望とかあって…





大学に進学して

好きな事いっぱい勉強して

沢山友達とか作って

好きな人と出逢って…とか

色々…

自分の未来に

夢膨らませてたと思う





ただ…

何と無く…





周りが進学するから

じゃぁ私も…





そんな私の態度を見て

里沙は…

腹が立っていたかもしれない





でも里沙は…

自分の感情を

あまり…

表に出す子じゃなかったよね





それでも…

何と無くだけど

里沙の気持ちが…

分かった気がした





里沙…

ときどき里沙が…





凄く遠くの人に思えたよ





毎日

ずっと…





一緒にいたのにね




「昼休み…担任に推薦状書いて貰うように頼んでくる…」

『そうそうっ!そういうのは早めにしないとねっ!』





里沙は

私に微笑んで言った





そして…

チャイムの音を聞いて、私達は席に着いた




< 4 / 26 >

この作品をシェア

pagetop