スーパーNEMO大戦


「納得できんな・・・。」


 とりあえず、見ず知らずの世界。


 マズやることは、食料の調達だった。


 水も必要だが、ソレはキラに任せよう。


「なにがさ?」


 砂浜に落ちている、適当な棒を拾い、そこにワイヤーを結びつけ針金をその先端に付ける。


 見たことのない素材の棒だったため、何かと思ったが、なんてことはない。プラスチックで出来た棒だったのだ。


 プラスチックなんて、自分たちの世界では決して使われることのない旧世紀の異物だぞ・・・と思ったが、落ち着いて周りを見渡すと、ギアはないし、車は排気ガスを出している。


 ガソリンスタンドという建物も見ることができた。


 『ガソリン』という懐かしい原料が主だって使っているあたり、自分たちが暮らす世界よりだいぶ、科学が遅れているようだが、それなら、プラスチックの棒が捨てられていてもおかしくないのだろう。


 ・・・・これ、持ち帰ったらコレクターに高く売れそうだな・・・。


「全てが。」


 同じようにプラスチックの棒にワイヤーをつなぎ、針金を先端に付けて、えさとして適当に拾った虫を付けたものを、アルクも同じように海に投げ入れる。


 釣り・・・というらしいが、未経験者でも、魚というのは釣れるものなのか?


 ・・・まぁ、ただで魚が食えるのなら、ソレに越したことはないのだが・・・。


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