スーパーNEMO大戦
GARUDST
「・・・・・・・・・なんで?・・・」
坂口家長女、坂口美里は突然現れたお客に対してそんな言葉しか発することしか出来なかった。
「分からないわ・・・。でも、お願い・・・私はこの世界では、ここ以外に行くところを知らないの・・・。」
目の前のお客は、ジーパンにTシャツとラフな格好をしているものの、その顔は真っ青になっていて、悲痛ににじんでいた。
もちろん、断る理由はない。
歓迎して招きいれるべき友人だ。
でも、納得できない部分はある。
・・・・それは・・・・・・。
「カオリがどうして、ここにいるの・・・?」
長いまつげに大きな瞳をしたお嬢様。
自分の兄貴に瓜二つの顔をした(悔しいことに)絶世の美貌を誇る女性・・・。
それが、美里がかつて旅した『異世界』で出会った友人、アマネ=カオリである。
彼女とは、それ以降も美里が持つ秘密道具『蛍光灯』で時々、遊びに行ったりするが、
それは『秘密道具』があってのこと。
何の道具もなく、彼女がここにいる理由が理解できなかった。
「可能性としては、考えられないことじゃないだろ?」
声は後ろから聞こえた。