スーパーNEMO大戦

「とりあえず、一般人だけでも逃さないとな・・・」


 ソレが、由良の下した判断だった。


 残念ながら、由良は自分が『一般人』に含まれる存在ではないことが分かっている。


 この状況でも、両手両足に銃、ナイフ、トンファー、伸縮自在の長柄槍など、様々な武器を隠し持っている。


 いざとなれば、戦闘ぐらい軽くこなせるのだ。


 逃げるときは、弱いものからと相場が決まっている。


 残念ながら、その順序で行くと、由良はかなりの後者になることを自覚していた。


 さて・・・どうするか?・・・。


 考え出した矢先。


「由良!!・・・あんた、まだこんなところにいたの!?早く逃げないと死んじゃうよ!」


 聞きなれた声が聞こえ、由良は、目を丸くする。


 小松真琴・・・・悠人や、先咲さん同様、由良の同級生だった・・・・・。


「・・・真琴・・・おまえ、どうして・・・?」


 お前は俺より先に逃げたんじゃなかったのか?


 どうして、ここにいる?


 どうして、この場に・・・。



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