スーパーNEMO大戦
「あ・・・。」
美里が後ろを振り向くと、そこには目の前の女性とまったく同じ顔をした・・・今度は男性。
美里の兄貴、睦月が立っていた。
「いつまでお客を玄関に立たせている気だ?両親が帰ってくると面倒だし、お前の部屋にいれてやれ。」
兄貴の言葉。
・・・あ、そうだ・・・何、私はボーっとしていたんだ。
「あ、そうだね・・・カオリごめん。上がって。せっかく来たんだし、ゆっくりしていきなよ。お茶も兄貴に入れさせるから。」
とりあえず、笑顔を作ってカオリを招き入れる。
「ありがとう・・・でも、今考えられないことではないって・・・。」
カオリは兄貴の言葉が気になったらしい。
「いいから・・・とりあえず上がれって、そんな青い顔して玄関に立っていられたら困る。お茶は、美里に入れさせるからさ。」
・・・ん?
「いや、兄貴が今入れるって言ったじゃん?」
「なに言ってる?お前がいれるのが、礼儀だろ?」
「年上だろ?譲れよ」
「何を譲るんだよ?」