スーパーNEMO大戦
『残り、五体よ!』
ピンクと呼ばれた女・・・いや、もうピンクでいいだろう。そのピンクが叫び声をあげる。
「あとは、任せろや。」
悪いが、あんたたちじゃ足手まといだ。
海人は、一気に皐月の出力を上げると、地面スレスレの位置で全力飛行。
建物の合間を縫うように飛び、相手の目をくらますと、備え付けのナイフで、一気にドリル巨人を切り裂いていった。
所要時間、わずか数秒。
それで、残り五体の巨人はただの屍と成り果てた。
『・・・凄い。』
ブルーから、そんな言葉が出る。
「どうも・・・」
その程度の言葉しか返さない。
もちろん、四体の中で純粋な戦闘力を比べたとき、自分の皐月が一番スペックが上だろう。
ロボの強さは大きさではない。
残りの三体は、どう考えても大きさを重視して、防御をあげたタイプ。
ましてや飛行能力すら付いてないように見える。
つまり、戦うことを前提として作られたわけではなく、付加的に戦闘もできるようにしただけなのだろう。
それでも正規軍のものより戦闘力が上というあたりが、いただけないが・・・。
・・・・・・・・平和な時代の産物・・・。
俺がやらなければ、こういう連中が死ぬわけか・・・。
・・・嫌な世界に来たものだ・・・。
海人は心から思った。