スーパーNEMO大戦

「いや、可能性はあるんじゃないのかな?」


 私は考え込む二人の間に入って、口にして見る。


「は?」


「どういうこと?」


 二人は、よく分からないという表情を浮かべるが・・・。


「蛍光灯には、場所をワープする機能はないんだよ。蛍光灯の出口は必ず決まって『公園』でしょ?」


 カオリの家の近くにある、一般の公園。


 それが、私の部屋から蛍光灯を使ったときに出る場所。


 原理は分からないが、向こうの世界とこっちの世界を重ねたとき、私の部屋は『公園』になるというコトなのだろう。


 それは逆に言うなら、カオリの家もこっちの世界と重ねたときは私の家からそう遠くないところになることを刺している。


 ・・・・まぁ、向こうの世界が私たちの世界と同じ大きさを持っているという可能性はまったくないのだけど・・・。


「なるほど・・・だから、カオリさんが自分たちの家の近くに出てもおかしくないってことか?」


 兄貴は一つ納得したらしい。


 だが・・・それでも最大の謎は残る。


 ・・・・・・・それは、なぜカオリなのか・・・ということ・・・。

< 7 / 160 >

この作品をシェア

pagetop