my name is...
教室の傍らにいる彼女を見た。


窓側の一番前。

綺麗なのに無造作な長い髪。

やたらと長いスカート。

そして
今では誰もかけないであろう
まるい眼鏡。




私は彼女のことをそこまで知らない。

話し掛けて来ては悲しそうに途中で止めるくせ、止めてほしい
すっごく苛つく


オドオドしてて自分の意志がはっきり言えない

嫌いなタイプ。



けど見てしまった。



彼女の笑顔。



いままで見たことのない顔だった。






「……ぃんちょぅ、委員長!?ッ」

「あッえっと、なに?」


「委員長が珍しくぼーっとしてるから驚いちゃったぁ。ってか席替えの用意手伝うよ♪」


「あっあ〜そうだったね」



そうだった。



席替えの用意があったからギリギリまで屋上にいないで戻ってきたのだった。






忘れていた....


気になった
どうしてあんなに純粋に笑えたのか
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