奏でない音を
ライトに照らされ、金管楽器がきらきら光る。
静まった体育館に、リズムが流れだす。
メロディーが踊りだす。
……あたしたちが、セカイを創りだす。
もう、何も怖くなかった。
リズムがだんだん大きくなる。みんなの手拍子が、その先を創っていく。
何だろう、わかんないけど、気持ちいい。
夢なら醒めなければいい。
1曲目が終わり、体育館は、拍手に包まれる。
部長が挨拶して、2曲目が始まった。
なんだか最高に楽しかった。