桃色
私は、ゆぅ君と晴れて恋人になれると、どこに行くにもずっと一緒に行動するようになった。


授業中も隣だし、休み時間になれば、下駄箱に行って話をする。


「ゆぅ君ってそういや最近、ケンカあんまりやってないよね」

「・・・ん。水嶋、ケンカとか好かんだろ?」


ゆぅ君がそう言って、私の顔を見る。


「うん。あんまり、好きじゃないけど・・・。健ちゃんも最近してないよね?何で~?」

「俺らもあとちょっとで卒業やし、平和が一番だろ!!」

「それもそうだね。でも、もしゆぅ君がケンカしたら、私が止めてあげるから任せといてね」

「俺がマジでキレたら、水嶋には止められねぇよ~」


ゆぅ君はそんなことを言いながら笑う。


「でも、水嶋に言われたら、俺、ケンカやめるかも・・・」

「お願いだよ?私が、止めたら、どんなにキレててもやめてよ??」

「おぉ~、絶対止める」


なんだか、すごく嬉しかった。


ゆぅ君も変わったよね。


私も、ゆぅ君と一緒にいると、優しい気持ちになれる。


恋人同士って素敵だね。




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