桃色
「ねぇ~、健ちゃん見てぇ~!!」

「もう、いいって。分かったけん!」


そう言って、私は・・・健ちゃんに指輪を見せびらかす。


昨日、ゆぅ君に貰った指輪は今日も私の薬指でキラキラ光っています。


「ねぇ、健ちゃん見て見てぇ~、これさ、ゆぅ君とお揃いなんだよ~」

「桃子、ひつこいぞ、ってかお前キャラ変わったな」

「だって、幸せなんだもん!!ね~、ゆぅ君!!」


ゆぅ君はこんな私を見て笑ってた。


私は、幸せすぎて浮かれてた。

みんなに指輪を見せびらかせていた。


「水嶋、帰るぞ!」

「うん、帰ろっ!!」


昨日から、私達は一緒に帰っている。

手を繋いで・・・。


私の右手の薬指、ゆぅ君の右手の薬指にはお揃いの指輪がある。


たぶん、もうみんな知ってると思う。

私とゆぅ君が付き合ってること。


きっと、美鈴ちゃんも知ってるよね?


あれから、会ってないけど、学校には来てるみたいだし。


私は幸せすぎて、傷付いている人の気持ちなんて考えてもいなかった。



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