桃色
「それって、どうゆうこと?」


私は訳が分からず、聞いた。


「好きでもない男と遊んでるんだよ。それも、何人も・・・」

「それって・・・」

「身体売ってるの。もう、美鈴が壊れてくとこ見たくないの。別れてとは言わないから、指輪外して、美鈴の前では、二人で仲良くしないでほしいの・・・」


私は何も言えなかった。

愛ちゃんは話を続ける。


「美鈴、本当に桃子ちゃんのこと大事な友達だって言ってたよ。きっと、愛のことより桃子ちゃんの方が大事だったと思う。優士君が好きになったのが桃子ちゃんだからよけいに苦しんでるんだと思う・・・」


私は、しばらく考えた。

そして、こう答えた。


「もし、私とゆぅ君が離れてたら美鈴ちゃんはその人達と遊ばなくなるのかな?」


それを聞いた愛ちゃんは頷いた。


「うん。きっと、遊ぶのやめると思う」

「そっか。分かったよ」

「ごめんね・・・」


愛ちゃんはずっと泣いてた。


美鈴ちゃん、そんなになるほどゆぅ君のことが好きだったんだね。


・・・・・当たり前か。

5年も付き合ってたんだもんね。


きっと、私よりゆぅ君のこといっぱい知ってるよね。

きっと、二人には私とは比べられないぐらいの時間が流れていて・・・。

いろんな思い出があるんだろうな。


そう思い出したらきりがなかった。


私はある決心をした。


そして、梨花のところに戻った。



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