桃色
「梨花、お願い、分かって!!」


梨花を見ると、梨花も涙を流していた。


「ほんとにそれでいいの?」

「・・・うん」

「あんなに想ってくれる人もういないかもよ?」

「うん、私もそう思う・・・」

「せっかく、桃子幸せになれたと思ったのになぁ~」

「たった、3日だったけどね・・・。私にはもったいないぐらい幸せだったよ」

「たった3日かぁ~」


短いなぁ~って二人で笑った。



「今日は梨花の話、聞くはずだったのにね」

「そうだよ~」

「ごめんね・・・」


謝るのなしって梨花が笑った。



「ねぇ、このこと誰にも言わないでね」

「分かってるよ・・・」


私が夢見た幸せは本当にはかなくて・・・。


幸せ者だって笑ってた私はもういないんだね・・・。


そう思うと寂しくて、何だか風がやけに冷たく感じた。


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