桃色
本当は好きなのに、別れを選んだ。

あんなに大好きだったゆぅ君を傷付けてしまった。


本当に最低だ・・・。


私は一人、声を押し殺して泣いた。

どれだけ泣いても涙は枯れなかった。


ポケットから鏡を取り出し顔を写した。

私の目はパンパンに腫れていた。

もう、昼休みも終わってるのかな?


周りがやけに静かになった。


教室に帰ろうと思ったけど、こんな顔じゃ帰れない。


私は途方に暮れていた。





「・・・桃子、大丈夫?」


ふと、声がした。

私は、恐る恐る顔を上げた。

そこには、心配そうな顔の梨花がいた。


「梨花~!!!」

「もう、桃子のバカ~」


私達は二人で抱き合って泣いた。


梨花の顔を見ると少し落ち着いてきた。



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