桃色
土曜日は午後から部活。


その前に、みんなでお弁当を食べていた。


私は1人、カーテンに巻かれグラウンドを眺めていた。


サッカー部が練習してるから・・・。



ヒロ君が友達とサッカーボールを追いかける。


やっぱり、ヒロ君はカッコいい。



「水嶋、また三宅のこと見てるよ~」

「桃子、ちゃんとご飯食べなよ!」


なつと千絵の言葉に私は振り返る。


「違うもん!!」


私は慌てて、みんながお弁当を広げている輪に戻った。


「もう、いいやん!もう、みんな知ってることやし~(笑)」


なつが笑って私を椅子に座らせた。


「何で?何で、みんな知ってるん??」


私は、疑問に思って聞いた。


そしたら、みんな頷いていた。



「見てたら分かるよ!桃子は分かりやすいよ~。すぐ顔に出るしさぁ~」

「そうそう、だって、桃子って三宅君以外の男子とあんまり話さないし」


部活の仲間達はみんなそんなことを言った。



そうだ、私、あんまり他の男子とはしゃべってないもんなぁ・・・。


人見知りってこともあるけど、男子と何しゃべっていいか分かんないし。



それに、ヒロ君としゃべれたらそれだけでいいし。


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