桃色
この頃から、私は他の男子とも話すようになった。


・・・それには、きっかけがあって。


それは、調理実習だった。




家庭科の時間に何回か調理実習があってね。


男女混ぜ合わせた班でいろんなものを作るんだけど、私の班っていつも女子は私しかいなかったの。


正確に言えば、もう1人いたんだけど、その子、不良ってゆうのかな?


いつも授業に出てなかったから、私はいつも男子にまぎれて1人だった。



中学生の男子って、料理なんて出来ないじゃん?


って、私も出来ないんだけど・・・。


だから、うどん作るときも、切るのは私で。


しかも、私すっごい不器用だから、めちゃくちゃ太くなってみんな大爆笑で。


それから、なんか仲良くなれたんだよね。




なつと千絵は一緒の班で、楽しそうにしてたから二人のことが羨ましかったけどね。


私は男子と仲良くなれたから・・・。


それはそれで、嬉しかったんだ。





・・・でも、この頃から、ある視線を感じ始めたんだ。



ねぇ、あなたはいつから私を見てたの?


私のことどんな風に見てくれてたの??

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