桃色
「なぁなぁ~」


いつもみたいにタケルが私に話しかけてくる。


「どうしたの?」

「今日さ、一緒に帰らねぇ?」

「いいけど・・・」


本当は、一人で帰ろうと思ってたけど、タケルと一緒に帰ることにした。

タケルと一緒に教室を出ていたら、みんながコソコソ何か言ってるのが聞こえてきた。



「俺ら、噂されてるぞ!」


タケルはそう言って楽しそうに笑ってる。

「もう!タケルがいつまでも私のこと彼女だって言ってるからだよ!」


私はそう言ってタケルに怒った。


「最近、文句言ってくる人もいないし、いい加減、撤回してよ!」


私がそう言うと、タケルはこのままでいいって言う。


「タケル、彼女出来なくても知らないからね!」


私がそう言うと、


「じゃぁ、桃子が本当に俺の女になりゃいいじゃん!!」


そう言ってからかう。


「からかわないで!!」

「はいはい、悪かったな」


私達はそんな会話をしながら校門を抜けようとした。

ふと、視線を向けると、そこには彼女を待っているのだろうか?


明らかにうちの生徒じゃない男達がいた。




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