桃色
「ちょっと、桃子借りていい??」


私が梨花達とお弁当を食べているといきなりタケルがやってきた。


「ちょっと、借りていいって・・・。私、物じゃないんだけど・・・」

「なぁ、いいだろ?」


タケルは、そう言って私の腕をつかむ。


「いいよ~!!」


加奈が笑顔でそう言う。


「今、ご飯食べてるんだけど・・・」


私はそう言ってしぶしぶ付いていく。




「で、何の用??」


私は、ぶっきらぼうに聞く。


「あ~、別に用はないけど・・・」


タケルはそう言って遠くを見ていた。


「だったらもう戻るけど」


そう言って私は、梨花達のところに戻ろうとした。


「ちょっと、待てって!!」


タケルはそう言って、私の手を掴んだ。


「なぁ、優士と付き合ってないんだろ?」

「だったら、何??」


ゆぅ君のことを言われると、いつも過剰な態度になってしまう。


「いや、別に・・・」


そんな私に気付いたのか、タケルは何か言いたそうだったのをやめた。


「じゃ、戻るね!」


私はそう言って、梨花達のところに戻った。




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