桃色
私は一人、帰ろうとしていた。

最近は、門のところで待ってる奴らもいる。

違う学校の奴とか、その他いろいろ。

どれだけ、私は恨まれてるんだろうね・・・。


何をしたってわけじゃないけど。

だけど、文句を言われるだけで、手とかは出されてなかったから・・・。

それが、せめてもの救いだった。


また、門のところに誰か来てるらしい。

知らない子に呼ばれて、連れて行かれた。


「何か用ですか〜?」

私は、冷たい声でそう言って女の顔を見た。

「桃っちゃん!!あたしだよ!!」

「あぁ〜!!」

そこにいたのは、中学時代の後輩だった。

「ってか、桃っちゃん、変わったねぇ。どうしたの?」

後輩はびっくりした顔で、私を見てた。

「別に、なにもないけど・・・」

私はそう言って笑った。


ふと、周りを見ると、T中の後輩がいっぱいいた。

「どうしたん?みんなで・・・」

私はびっくりして聞いた。

「いやぁさぁ〜、何か、桃っちゃんがいろいろからまれてるって言うから、みんな連れてきた!!」

後輩がそう言うから、ははって私は笑ってしまった。

「前の、あんた達の方がやばかったよ。それに、こういうの慣れてるし・・・」

「そっか、ごめん・・・」

後輩は困った顔をした。

「私なら、大丈夫だよ?余裕だから!!」

「さすが、桃っちゃん!!」

そう言って、後輩達は笑った。


でも、嬉しかったよ。

私のことそんなに心配してくれてて。

大丈夫だよ、私、みんながいてくれるから。



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