桃色
「どういうこと?」


私はわけも分からず聞いた。


「図書室の時もさ、さっきとか。最近、うちらによく話しかけてくるやろ?あいつら、水嶋のこと狙ってるって!!」

「そんなわけないじゃんか!!」


私は、恥ずかしくて必死で否定する。


「絶対、そうだから!!」

「わたしもそう思う~」


千絵までそんなことを言う。


「もう!!そんなこと言わないでよ~!!」


私がそう言うと、二人はごめんごめんって手を合わして謝ってきた。


「もう、言わないでよ?約束するなら、許してあげる!!」


私はそんな二人を見て怒ったフリをしてそう言った。


「もう、言わんから~。許して~!!」


なつがそう言ってガバっと私に抱きついてきた。


いきなりだったから、私は後ろによろけてしまった。



その時、ドンッと誰かにぶつかってしまった。


私は、慌てて後ろを向いて


「ごめんなさい」


と謝った。



・・・顔を上げてびっくりした。


私の真後ろに優士君がいたから。


「わぁ~、ごめんごめん!!」


私は慌てて謝った。


恥ずかしいのと、照れ臭いのと・・・。






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