桃色
翔さんが話してくれた話はとても衝撃的だった。

「俺、初めから知ってたんや・・・」

「えっ?知ってたって、何を?」

「桃子と初めて会った時さ、俺、すげぇびっくりした。アイツから話、聞いてた子だったから。それですごい気になって、電話した・・・」 

「ん?アイツって?」

誰のこと言ってるんだろう・・・?

「でも、電話してるうちに俺、桃子のことマジになってしまった。電話したり、会うようになって、桃子のことすげぇ好きになった」


そして、あの日、私に告白をしてくれた。

それから、一緒にいて楽しかったって・・・。

でも、好きになったこと、付き合ったことをすぐに後悔したって。

・・・知ってたから、私の過去の恋を。



「俺のいとこなんや、優士・・・」

翔さんは私を見て言った。

「えっ?」

私は、その言葉を聞いてわけが分からなくなった。

「どういうこと?」


翔さんは、ゆっくり、話してくれた。

「俺の名字『桐島』だろ?俺の親父が優士の親父の兄貴。だけん、俺と優士はいとこなんや・・・」

「翔さん、ゆぅ君といとこだったの?」

「うん・・・」


ゆぅ君と翔さんがいとこだったなんて。

似てたのもそのせいなのかな?


何で、私、気付かなかったんだろう?


名刺をもらった時、思ったのに・・・。

ゆぅ君と同じ名字だって。


それからも翔さんの話は続いた。


もっともっと衝撃が待っていた。
 




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