桃色
3年になって私は梨花と行動することが多くなった。


今まであったわだかまりなんてもうすっかり消えていた。


でも、昼休みはなつのとこにかかさず行っている。


だけど、なつには他に仲のいい友達が出来ていて、少し寂しかったりもした。


それでも、私が行くとなつは嬉しそうな顔をして笑ってくれた。



そして、掃除の時間は2組の千絵のとこに行く。


放課後はうちのクラスがいつも一番に終わるから、毎日、なつと一緒に千絵のことを待つ。


千絵のこと待つのも楽しみだったけど、実はもう一つ楽しみがあった。


・・・それは、ヒロ君。


ヒロ君は廊下側の窓際の席だから、廊下で待ってるとよく見えるの。


寝てるときがあって、ヒロ君の寝顔が見れることもあった。


それが何だか嬉しかった。


寝顔は最高に可愛かったし!!



最近なんて、窓越しに話しかけてくれたりして・・・。


そんな私の横でなつがニヤニヤしてて。


ヒロ君に


「何にやけてんの、お前?」


なんて言われてた。


私はそんななつが、ちょっとだけ羨ましかった。


私は、千絵を待っている間のこの時間が好きだった。



ヒロ君とちょっとだけ会えるこの瞬間がすごく好きだったんだ。





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