桃色
「どうしよう~、仕事、遅刻だよ~」

私は泣きそうだった。

仕事に遅刻なんて・・・。


「仕事場には、ちゃんと休むって連絡した。
 それに水嶋、今日と明日入院だしな」

「えっ?入院って・・・?」


全く、今の状況が把握できてない私に、
ゆぅ君が話してくれた。

昨日、ゆぅ君がいつものように家に帰ると、
私が倒れていた・・・。

それで、救急車で運ばれて、先生に診て
もらったら、過労だったこと。

念のため、今日と明日は入院することに
なったって・・・。



「私、昨日、倒れてたの?」

「マジで、びっくりしたぞ!家帰ったら、
 水嶋が倒れててな・・・」

「・・・ゆぅ君、仕事は?」

私のせいで、仕事休ませたり
出来ないよ・・・。


「あぁ、おっちゃんに言って休ませてもらった」

「休んだの・・・?」

「水嶋が倒れたって言うたら、そばにいて
 やれって言われたよ。それと、水嶋の親
 にも連絡した。俺が付いてるんで心配
 しないで下さいって言うたから、まだ
 来てねぇけど、お母さん、仕事終わったら
 来るって・・・」


またやってしまったみたいだね・・・。

もう、心配かけないようにしようって
思ってたのに。

< 422 / 500 >

この作品をシェア

pagetop