桃色
「ゆぅ君、私に言ってくれたよね?
 無理するなって」

「うん、言うたけど・・・」


そう言う、ゆぅ君を真っ直ぐ見つめて
私は言った。


「ゆぅ君も、無理しないでよ」

「俺は、無理なんてしてねぇよ」

どこか、強気なゆぅ君・・・。


「今度は、ゆぅ君が倒れるとか嫌だから。
 ずっと、寝てないんでしょ?
 だから、寝てよ・・・」

見たら分かるから・・・。

ゆぅ君、眼の下クマ出来てるし、
疲れてる顔してる。


「分かったよ。眠たくなったら寝るから」

「私に気にせずに、寝てね」


私が、入院しているこの部屋は、個室。

横に、長いソファーが一つ。


「でも、そのソファーじゃ寝れないかな?」

「俺なら、どこでも寝れるわ。
 んなこと気にすんなって!!」


しつこい私に、ゆぅ君が軽くキレる。


「ねぇ・・・個室って高くないの?」

「金のこととか、気にしてんじゃねぇよ!
 水嶋はただ、自分の体のことだけ
 考えてたらいんだよ!」


ゆぅ君が本気でキレたので、私はおとなしく
してることに決めた。

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