桃色
「トントン~」

ドアを叩く音が聞こえた。



「誰か来た・・・」

私がそう言うと、

「はい」

ゆぅ君が私の変わりに返事をしてくれた。


ドアが開いて、そこには心配そうな顔をした、
千絵となつがいた。


「千絵となつ、どうしたの~?」

私は、いきなり二人が現れるから、びっくり
して聞いた。


「「お見舞いだよ~」」

二人が声を合わせてそう言った。


お見舞いと言って、お花とお菓子を持って
きてくれた。

また、千絵となつに心配かけてしまった。



「「過労?」」

「うん。馬鹿だよねぇ~」

水嶋は、働きすぎだよってなつが笑う。

「でも、元気そうでよかったよ」

千絵も心配した顔でそう言った。


「本当にね、元気なんだよ!
 なのに、今日と明日、入院しないと
 いけないんだって~」

私が千絵達と話していると、ゆぅ君が一服
してくるって部屋を出ていった。


「あれね、気ぃ使ってるんだよ~」

私がそう言うと、千絵がそれが優士君の
優しさでしょ?って言ってくれた。


うん、すごく分かってる。


きっと、今は私達3人きりにしてやろうって
思ったんだと思う。
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