桃色
上から言われてるって何を?

私をシメろってこと?


ってか、上って誰?

私、何かしたかな?


何もしてないはずだけど・・・。



この上の正体を知って私はどん底に突き落とされることになる。


まさかね、まさか、あの子が私を嫌っていたなんて・・・。


私のことそんなに憎かったですか?



この不良達とはこれ以上関わらないでおこうと思った。


だけど、この不良達は私が思っていたよりもしつこかった。

でも、それには少し理由があったんだよね。


私は、この当時ぶりっこをしていた。

だから、不良達が言ったことも嘘ではなかった。


だからかなぁ、よけいに悔しくて、涙が出てきた。





不良達が去った後、私は泣きながらトイレに戻った。

すると、梨花が心配そうな顔をして私の頭を撫でてくれた。


「桃子、大丈夫だった?」

「大丈夫だよ・・・」


私は流れる涙をこらえてそう言った。



あの不良達にからまれたのは、さっきのことが原因だと思っていた。


だけど、それが違うってこと・・・私はまだ知らなかった。



不良達の目的が最初から私だったってことに、いずれ気付かされることになるんだ・・・。

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