桃色
トントン。



「はい」

また、ゆぅ君が変わりに返事をしてくれた。


「診察です」

そう言いながら、看護婦さんが入ってきた。


さっきの人と違う。


「この人?この人?」

私は、ゆぅ君に目で合図をして聞く。

ゆぅ君は呆れた様子で首を横に振った。


「俺ら、邪魔やし、外出とくわ!」

ゆぅ君がそう言って、健ちゃんとタケルと一緒
に部屋から出て行ってしまった。


別にいいのにね・・・。


「調子はどうですか?」

「あの~、すごくいいんですけど。
 明日もいないとダメなんですか?」


私が、聞くと、一応安静にしとかないとね
って言われた。


「体温も高くないし、顔色もいいわね。この
 調子じゃ、もう大丈夫だと思うけど、
 明日まで、ゆっくりしてたらいいから」

そう言って、ニコって笑ってくれた。

「ありがとうございます」


看護婦さんっていいね。


癒しだね。



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