桃色
私が思ってた以上に、不良達はやっかいだった。

あれだけで済むはずがなかったんだ。


もう、部活もないし帰ろうと思って梨花と下駄箱に向かっていて私は気付いた。


・・・あの、不良達がいる。

きっと私のこと待ってるんだ。


そう思ったけど、そこを通らないと帰れないし私は気にせず通ろうとした。


「桃子、待とうよ・・・」


梨花が私を引きとめようとしたけど、そんなこと言っても、もう遅い。

私は何食わぬ顔をして、不良達の前を通った。

そして、靴を履き替えて帰ろうとした。


すると、向こうの方から不良達の声がした。


昼間いなかった、男もいた。


「あいつ、あいつ!!」


1人の不良が私を指差して男に説明してた。


「へぇ~、かわいいやん!」

「どこがぁ~?」


そんな話をしていただけみたいで、私は無事に家に帰れた。


だから、こんないざこざも今日で終わるだろうと思ってた。




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