桃色
それから、私は急いで化粧をした。

ゆぅ君達は、何やら話してるみたい。

こうして見てると、なんか私が邪魔者
みたいに思えてくる。

みんなの中に入って行きづらくて、
キッチンの辺りでボーっとしていた。


「桃子、何してんや?」

タケルがそんな私に気付いてくれて、
呼んでくれた。

相変わらず、タケルは私のことにいつも
気付いてくれる。


私達は、何をするわけでもなく、本当に
他愛無い話をし続けた。


こういうのもいいね・・・。


時間はただ流れていた。



「水嶋、携帯鳴ってんぞ!」

ゆぅ君がそう言って、私の携帯を取って
くれた。


・・・誰だろう?

そう思いながら、携帯の画面を見ると・・・。


なつだ!

私は、すぐ電話に出た。


「はい、もしもし!」

「あ~、水嶋?久しぶり!」

いつのもテンションの高いなつの声。


「どうしたの?」

こんな時間になつから電話なんて・・・。


「今さ、千絵ちゃんが、茜と楓連れて遊びに
 来てんだよね。水嶋も来ないかと
 思って!」

「うそ~。行きたい!でもさ、今、うちに
 健ちゃんとタケルが来てて・・・」


私がそう言うと、なつが思わぬことを
言い出した。

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