桃色
「本当にいろいろあったんだよ?でも、
 そのたびに二人で乗り越えてきたの。
 今じゃ、ケンカもいっぱいするけど、
 何でも本音で言い合ってるから!」

私がみんなにそう言ってると、

「余計なこと報告しねぇでいいんだよ!」

ゆぅ君に、そう怒られてしまった・・・。

「ふぅ~ん・・・」
「へぇ~」

健ちゃんやタケルは何を想ってるん
だろうか?


「私ね、いつもゆぅ君に守ってもらったり、
 助けてもらってた。受け止めてもらって
 ばっかりだったの。だけど、これからは、
 私もゆぅ君の全てを受け止めようと思ってる
 からさ・・・」

「だから、お前は何を語ってんだよ?」

もう黙っとけってゆぅ君に言われた。


千絵もなつもそんな私達を見て笑ってる。


「何か、みんなに言いたいの!」

私は、ゆぅ君の黙っとけって言葉を無視
して、話し続けた。


「前はね、ゆぅ君のこと大好きだし、もう絶対
 に離れたくないって気持ちがすごく強くて。
 言いたいことが言えなかったり、ゆぅ君
 にも無理させたりしてたの」


だけど、変わった・・・。

そんな愛し方じゃダメなんだって
分かったの。


「今も、離れたくないって気持ちは
 変わってないよ。
 でも、なんか大丈夫な気がするの。
 私達はずっと一緒なんだって思えるの」

「つ~か、当たり前だろ?」

ゆぅ君がそう言って笑ってくれた。


「のろけんなって!」

タケルがそう言ってからかう。

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