桃色
私は今日あったことや、ゆぅ君のことをなつと千絵に話そうと決めた。


私はいつも通り廊下で2組と3組が終わるのを待っていた。


「水嶋~!」
 

なつのクラスは終わったみたい。


「どしたん?元気ないやん?」


すごいね・・・。

なつは私のこと何でも分かるんだね。


「ちょっとね。帰りにさ、なつと千絵に話があるんだけど・・・」

「うん、分かった!何の話?もしかして、恋の話かぁ~?」


なんてなつは私を笑わせようとしてくれた。

私はうんと小さく頷いた。


なつと一緒に千絵を待っていた。


すると、私の前を二人の男子が通って行った。

健ちゃんとゆぅ君だ。


「桃子、じゃ~の!!!」


健ちゃんが大きな声で私の頭を叩きながら帰って行った。

ゆぅ君はその横で笑ってた。


「健ちゃん、痛いって!!」


ほんとに痛かった。

でも、それは健ちゃんからの励ましなんだよね。


健ちゃんの声は本当に大きかったからみんなが私をジロジロ見てた。


2組の教室からも・・・。


ふと、ヒロ君の顔が見えた。


「水嶋、モテモテやん!!」


ヒロ君は笑顔でそんなことを言ってきた。

それが、なんだかすごく嫌な気分がして冷たくこう言ってしまった。


「違うよ!そんなんじゃないよ!!」

「ふぅ~ん・・・」


ヒロ君はそう言って、あっちを向いた。


なつが心配そうに私を見てた。



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