桃色
私は、掃除場所のトイレに向かった。


掃除をしながら、ふと後ろを見ると、ゆぅ君がこっちに向かって歩いて来ていた。

そして、ゆぅ君はそのまま体育館の入り口の方へ行ってしまった。


恥ずかしくて、あんまり話せなかったなぁ・・・。

話したことって、健ちゃんのことと、あの質問だけだ・・・。


ゆぅ君どう思ったかな?

そんなことを思いながら掃除をしていると、梨花がやって来た。


「桃子、さっきどこ行ってたの~?」


そう聞いてくる梨花に私はちょっとね・・・と答えた。


「何、それ・・・」

「梨花こそ、どこ行ってたの?」

「えっ、2組だけど・・・」

「えぇ~、また大西君のとこ行ってたの?」

「そうなんだぁ~!!」


梨花はそう言って笑った。


またまた、恋する乙女の梨花さん。


素直に好きな人のこと言える梨花がすごく羨ましかった。



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