桃色
梨花は最近、2組の大西君のことが好きらしく、よく2組に行っている。


私も誘われて一緒に行くことがあった。

大西君と話す梨花は、とてもかわいく見えた。


梨花には今度こそ幸せになってほしいと思った。

なんだかんだ言っても、梨花は私にとってかけがえのない友達だから・・・。


「大西君と話してたの?」


私が聞くと、梨花が笑顔でこう言った。


「うん!話したよ!!」

「よかったじゃん!!」

「でも・・・、三宅がいたからあんまりしゃべれなかった・・・」

「そっか・・・」



・・・ヒロ君・・・。

私がずっと好きだった人。


だけど、私はいつからかゆぅ君のことが好きになってた。


こんな私って、最低だよね。


「桃子も早く、好きな人作りなよ!」


梨花はいつも私にそう言う。


梨花は知らないんだよね、きっと・・・。



あたしがずっとヒロ君のことが好きだったことも。


今はゆぅ君のことが好きだってことも。


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