桃色
健ちゃんって、てっきりギャルが好きなんだと思ってた。


だって、見るからに派手だし、どっからどう見てもギャル男だし。

私は、ゆぅ君に聞いてみた。


「ねぇ、その奈々って子見たことある?」

「あるけど・・・」

「ねぇ、どんな子??」


ゆぅ君は笑うなよと言ってこう話してくれた。


「T高っていってもな、あいつの彼女は・・・バリバリのギャル。髪も金髪やし。でも、すっげぇ頭よくてそうゆうんは許されてるらしい」

「ははっ、やっぱギャルなんだ!!でも、健ちゃんらしいね」


私達は笑った。


でも、健ちゃんはこの恋に真剣みたいで、彼女のことをとても大切にしているらしい。



二人で、しばらく爆笑していた。


「何、爆笑しとんや?」


そこへ健ちゃんがやって来た。


私は健ちゃんの顔を見て、笑いが止まらなくなった。


「何や、桃子?何がそんなにおもろいんや?」


訳が分からず健ちゃんは首を傾げている。


「健二の女のこと話してたんや」


ゆぅ君がそう言うと、健ちゃんは真っ赤になって怒った。


「優士、お前、桃子に話したんか~!!」


二人はじゃれていた。


「相変わらず仲いいねぇ~」


そんな二人を見て私はそう言った。


「お前らには負けるけどな~」


健ちゃんの反撃が始まった。



< 76 / 500 >

この作品をシェア

pagetop