桃色
いつも、三人で下駄箱で話して私一人で教室へ戻る。


昼休みはなつや千絵のところに行った後、ゆぅ君や健ちゃんのところに行く。

それから、トイレ掃除に向かう。

これが、いつものパターン。


ゆぅ君達は一緒に行こうって言ってくれるけど、周りの視線が痛くて私はいつも断ってた。


1組の教室は一番奥にあって、教室に戻るまでにまず、3組の前を通ってそして次に2組の前も通らないといけない。


これが、少しだけ厄介なんだ。



・・あっ・・・。


今日も視線の先にはあいつらがいる。

あいつらっていうのは美鈴ちゃん達。


美鈴ちゃんと数人の男の不良達。


だけど、私は知らんふりで前を通る。

すると、いつもの声が聞こえてきた。


「モテる女は辛いねぇ~」


って言う美鈴ちゃんの声と。


「はよ~、別れろよ!」


っていう不良の声。


確か、この男の不良達ってゆぅ君達と仲いいはずなんだけどなぁ・・・。


そんなことを思いながらそいつらの声なんて気にせず前を通る。


いつものことだ。

こんなことにも、もう慣れた。


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