桃色
だけど、今日だけは違った。


知らん顔で通ってた私の腕をつかまれた。


・・・美鈴ちゃんの仲間の男だ。

そして、私の顔を見てこう言った。


「はよ~さ、別れてくれんか?俺らもさ、優士達と仲良くしたいんや!」


私は腕を振り払ってこう言った。


「何?何言ってんの?私、誰とも付き合ってないけど!!」

「んな訳ないだろ?いっつも一緒におるくせに!!」


そんな声が聞こえてきたけど、私は気にせずに歩いた。


私だって我慢してるんだよ?

本当はもっとゆぅ君と一緒にいたいよ・・・。


「はよ~、別れてなぁ~」


まだ、そんな声が聞こえてきた。


もう、うんざりだ。

最近、美鈴ちゃん達と会えばそんなことばかり言われる。


私はそのまま2組に行った。


「桃子?どうしたの?」


そんな私を心配して千絵がやって来た。


「また、何か言われたの?」


私が何も言わなくても、千絵はお見通しだった。


「気にすることないよ。桃子は何も悪くないんだし」

「うん。別に気にしてないよ」


千絵に心配をかけたくなくて私は無理やり笑った。


「私、自分の掃除場所に行ってくるね!」


私はそう言って掃除場所に向かった。
 



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