桃色
それから私は、受験に向けてただがむしゃらにがんばった。


私は頭がいい方じゃないから必死にがんばった。


ゆぅ君や健ちゃんが話そうと声をかけてくれても、勉強しないといけないからと言って断った。

今までは毎日一緒にいたのに、話すことさえなくなっていった。


そうすると・・・ゆぅ君達と仲良くなる前の生活に戻った。

これでいいんだって何度も自分に言い聞かせた。


私の受ける高校はA高校というところ。

うちの中学でこの高校を受ける人は少なくて私と梨花とあと数人だけだった。



「桃子、一緒にA高行こうね!」

「うん。絶対、受かるようにがんばろうね」


なつと千絵と高校はバラバラになるけど、梨花がいたらきっと楽しいだろうな~と思う。


そして、月日は流れ、私達の試験のときが刻々と近づいてきた。





私となつと千絵は近くの神社にお参りに行った。


そして、三人でお揃いのお守りを買った。



「「「受かりますよ~に・・・」」」


三人でそう願った。




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