桃色
「何で、サイズ分かったの?」


私は思わず聞いた。

すると、ゆぅ君は恥ずかしそうに小田に聞いたって教えてくれた。


小田って、・・・梨花のこと?


・・・思い出した!!

そういえば、この前梨花と話していた時、なんでか、指輪のサイズのこと聞かれたんだ・・・。


だから、梨花、私とゆぅ君のこと知ってたんだ。

疑問に思ってたことも理解できた。


それから、私とゆぅ君はいろんなことを話した。


ゆぅ君はずっと、私が健ちゃんのことを好きなんじゃないかって思ってたらしい。

そんなこと、あるはずないよって私は笑った。


ゆぅ君は何でも俺に言えよって言ってくれた。

それから、この指輪はペアリングで、お互いずっとしとこうって約束した。


「ねぇ、指輪高かったんじゃないの?」

「そんなことねぇよ」


ふと、私はお金はどうしたんだろう?って思って聞いちゃいけないと思ったけど、聞いてしまった。


「お金どうしたの?」

「それは、言えねぇよ」

「えぇ~、教えてよ~」


ねばる私にゆぅ君がしぶしぶ教えてくれた。


「実は、おっちゃんのとこでバイトしてた」


ゆぅ君は叔父さんに頼み込んでバイトさせてもらってたみたい。


ゆぅ君が必死に働いたお金で買ってくれた指輪だったんだね。


それを聞いて私は、本当に愛されてるんだなぁと思った。


ゆぅ君の気持ちが嬉しくて、思いっきり抱きついた。


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